お酒

向田邦子が試飲したベルギービール「ファロ(FARO)」

向田邦子がベルギーで出会ったファロという銘柄のビール。思わずお代わりを頼んだいうほどのおいしいベルギービールとは。

焼あなごの下村-向田邦子「う」

向田邦子が仕事の合間の楽しみとして集めたお取り寄せのリスト。それを収めている「う」の抽斗が主役のエッセイで、トップバッターを務めたうまいものが「焼あなごの下村」だった。

私と向田邦子と「う」の抽斗

向田邦子との出会いは中学生の時だった。 国語の教科書に載っていた『字のない葉書』。 エッセイというものを知らなかった当時の私は、この話の続きが知りたくて『眠る盃』を本屋へ買いに行った。そこから、彼女の気取らない文章、巧みな表現にぐいぐいと引...続きを読む
ひまつぶし

東京オリンピック

…東京オリンピック開会式の日であった。 猫を連れて入れるアパートを探して、不動産屋の車で青山あたりを回っていたら、開会式の時刻になった。日本中の人がテレビにかじりついているというのに、父と争い家を飛び出して部屋探しをしている人間もいる。不動...続きを読む
ひまつぶし

B型力

地面の熱気が上がってきたのでエアコンをつけた。 全開にしている窓を閉めてまわらないといけない。台所に近い窓に手を掛けたら、土鍋が目に入った。 ご飯を炊き溜めしたんだっけ。冷凍しないといけない。土鍋に近づいたら、隣のカレー鍋の荒熱がとれていた...続きを読む
ひまつぶし

明日は雨が降るとか降らないとか…。 もともと傘が苦手で、雨が降るぞ。絶対降るぞ。と再三言われていても、手ぶらで出かけていた時期もあった。 最近はひとまわり大人になったので、降らないかもしれなくても持って行く。 前が見えないのが嫌なのでビニー...続きを読む
ひまつぶし

小ぎつね

髪をとかしながら、鼻歌を歌っていた こぎつね コンコン 山の中 草の実 つぶして お化粧したり もみじの かんざし つげのくし なにげなくここまで歌って、ふと思った …で? いやいや。まだ序盤だから、この先の歌詞でなにかしらのオチか物語がき...続きを読む
ひまつぶし

バッタリ

ぼんやりと歩いていたら、声をかけられた。 「こんにちは。」 確実に会ったことがある。絶対に知っている人だ。というところまではすぐに解った。ただ、そこから先が出てこなかった。 「ほら、私、○○の。」 泳いでいる目に気がついて彼女がヒントをくれ...続きを読む
ひまつぶし

またひとつ、かしこくなった。

歩いていたら花の香りがした。 辺りを見回したら、黄色いコロンとした花が咲いていた。 これだこれだ。この花の香りだ。 この花の名前、なんだったっけ… 『ブーゲンビリア!』 …じゃない。 でもなんかそんな感じの 『ペチコート』 みたいな 『ピニ...続きを読む
ひまつぶし

ツツジ

ツツジの季節が来るたびにいつも思う。 毎年毎年、なんとまぁ絶妙なタイミングで満開になるんだろう。 桜が散って、新緑が一番こんもりしていて、春の強風で空気が澄んでいるこの時期に、あんなに鮮やかな花を咲かせたらもう映えるしかない。 おぬし、計算しよったな。ひっひっひ。